茨城県での3日目。
初めて目にした「チェレンコフ光」。
とっても不思議な光でした。


2004年8月某日





日本最初の原子炉。
既に廃炉になり、今は展示され一般公開されています。



日本最初の原子炉での、燃料操作装置。
厚さ1mのコンクリート壁で隔てられた向こうの燃料の、はさみの様な装置を使って遠隔操作していました。
見学者は、レバーを操作して模擬燃料を扱うことができます。



稼動中の原子炉建屋内に入りました。
原子炉制御室です。



原子炉建屋内部は、陰圧になっています。
一部は立ち入り禁止になっています。



様々な装置があり、人の出入りも結構あります。



見学コースが決められていて内部の撮影も自由ですが、関係者以外の立ち入りが禁止されている区画もあります。



この炉の上から、チェレンコフ光を見ることができます。



ついに炉心の上に行き、チェレンコフ光を目にしました。
透明な物質中を荷電粒子が通過する時に光速を超えた場合、 通過する荷電粒子が作る電磁場の作用で物質から青い電磁波が出ますが、それがチェレンコフ光だそうです。



何だかオーロラのような、不思議な光です。



原子炉建屋内部に、何と手術室がありました。(@_@;)
「余命数週間」と言われる脳腫瘍の人を対象に、ここでは放射線療法が治験的に行われています。
脳腫瘍が大きすぎて全摘が妥当だけれど脳全てを摘出するわけにはいきません。そんな人や、あるいは脳のあちこちに腫瘍ができて手術不可能な人。
これまでの治療例は、年齢は10歳から70歳の方までまちまち。
日本国内だけでなく、外国の患者も治療しているとか。
原子炉建屋の内側にある手術室。
何とも不思議な光景でした。



ホウ素化合物を体内に入れると、通常の細胞はホウ素化合物を異物と認識してブロックして取り込まないのですが、異常を起こしている癌細胞は何でも取り込むとかで、ホウ素化合物も取り込むのだそうです。
そして、そのホウ素化合物に集まる性質を持つ中性子を原子炉から照射して、癌細胞だけを殺す。
その治療法で、余命数週間だった人のかなり多くの人が今も命の火を燃やし続けていると聞き、心から驚きました。
治験の段階ですから、治療を行った患者数はまだまだ少ないですが、あんな治療法が一般化すると、ガン征圧が可能になるかもしれないなと、人類の将来に明るい希望を抱くことができました。



次の見学地に向かいます。



この原子炉は現在運転休止中。
何やら、工事が行われていました。



建屋内部の天井部分には、巨大なクレーンがありました。



原子炉の上では、多くの人が作業中。



研究原子炉ですので、様々な大学の研究施設もあります。
写真中央下の黄緑色の装置は、大学の研究施設です。



様々な装置がありますが、私には何がなにやらさっぱり分かりませんでした。



見学終了。



さて帰路に。
最高速度130kmの「フレッシュ日立」に乗り込みます。
この写真は、上野に着いた時の後部の写真です。



E653系「フレッシュ日立」の内部。
座席も広く、とても快適でした。(#^.^#)



車窓から、傾く日に照らされる田園風景を眺めます。



上野に着いた「フレッシュ日立」の前部。
車両の前部と後部とでは、色が異なりました。
複数の車両を連結しているのでしょうね。



東京駅着。



京都駅まで帰ってきました。
短く感じた3日間でした。


私は今回の見学で、原子炉の医学用利用の将来の可能性の高さをとっても実感しました。
慌しかった3日間でしたが、自分なりにこれまでより多くの知識を得ました。
今回の見学をきっかけに、自分なりに更に今後は原子力について勉強したり考えたりしていこうと思いました。


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